お産の始まり

予定日がだんだん近づくと、赤ちゃんに早く会いたい気持ちと、お産に対する不安とが行ったり来たり。
どうやってお産が始まるんだろう?いよいよのとき、慌てないパニクらないために…

分娩・出産予定日

計算上の予定日に、超音波による情報を加味して決める

最終月経の第1日目から数えて14日目に排卵・受精していると考え、 その266日たった日を分娩予定日(出産予定日)と呼んでいます。 ただし、この計算はあくまで月経周期が28日の人を基準にしたもの。 例えば、月経周期が40日の人だと、排卵は最終月経開始日から26日目ごろになり、 計算上、12日もの誤差が出てしまいますし、だけでもたまたま排卵がずれることがありえます。 よって現在は、超音波で計測した赤ちゃんの大きさから、より正確な妊娠週数と分娩予定日を推定しています。

「正期産」と呼ばれる5週間が勝負

正常な妊娠の場合、赤ちゃんが生まれてくる時期は、37週から41週までに集中します。 そのためこの時期のお産を「正期産」と呼びます。 予定日をはさんだこの5週間の間に生まれればいいわけですから、 予定日にこだわる必要はありません。 ちなみに予定日ぴったりに生まれる赤ちゃんは全体の4%ぐらいです。 予定日を過ぎると焦ってしまう人もいますが、 ほとんどのケースではそのときがくれば生まれるものです。 安心して待っていてください。

お産が近づくと起こる変化

腰の痛みもお産の準備の一つ

30週に入ったくらいから、おなかがグンとせり出してきます。 重いおなかを支えるためにどうしても体が反り気味になりますが、 このような無理な姿勢によって腰痛がひどくなる人もいます。 その後さらに週数が進むと、今度はお産の準備という意味からも 腰痛を覚えるようになりがちです。 お産のときには黄体ホルモンの影響で骨盤が緩みますが、 同時に全身の靱帯も緩んでくるので、腰の靱帯にもズレが生じて痛むのです。

足の付け根が痛くなり、トイレも近くなる

36週過ぎるころから赤ちゃんの位置が下がり始め、 赤ちゃんの頭が骨盤の中に入り込むような形になります。 外から見てもおなかが下がってきたのが分かりますし、 自分でも胸が楽になるというか胃がスッキリして、 ものが食べやすくなります。

一方、赤ちゃんの頭による圧迫のため、足の付け根や骨盤、 おしりや膣の奥の方に座骨神経痛のような痛みを感じることもあります。 子宮下部への圧迫が増すにつれ、これまで以上に頻繁におなかが張りやすくなったり、 膀胱が押されてトイレが近くなったりもします。

胎動は、なくなるわけではない

一般的にお産が近づくと胎動が少なくなるといわれていますが、 まったくなくなるわけではありませんし、 実際赤ちゃんは最後までよく動いているものです。 頭が骨盤にはまっている状態になるわけですから、 それまでのような派手なローリング運動や激しい上下運動は できなくなるという説もありますが、確かではありません。

でも、お母さんにとってはむしろ、ずっと動いていてくれたほうが安心かもしれませんね。

内診によって分かることもいっぱい

36週ぐらいならは、毎週内診が行われます。 診るポイントは、子宮口が柔らかくなっているか、開いているか、 赤ちゃんの頭が下りてきているかの三つです。 初産婦さんの子宮口が柔らかくなるのはだいたい、38週ぐらいから。 それまでは鼻の頭ぐらいにコリッとしていたものが、 最終的には耳たぶぐらいにふにゃふにゃになります。 いつまでも硬いと心配ですが、それまではガチガチだった人でも、 いざ、陣痛が始まって診察してみると、ふにゃふにゃになっていたりすることも多いので、 あまり心配はいらないと思います。

赤ちゃんを待ち望む気持ちが盛り上がってくる

お産が近づくと落ち着かなくてイライラするのではという印象があるかもしれませんが、 けっこう皆さんワクワクされていますよ。 不思議なことに「お産が始まったらイヤだな」と気持ちが引けちゃっている人は、 やっぱり陣痛もなかなか来ないことが多い。 「早く出ていらっしゃい」と毎日おなかに話しかけるとか、お母さんの気持ちを前向きで 適度な興奮状態にもっていけると理想的ですね。

陣痛

陣痛とは?

分娩時の、周期的に繰り返す子宮収縮のことをいいます。 赤ちゃんを押し出す原動力ともいうべきものです。 だんだん強く長く続くようになり、間隔は短くなっていくという性質があります。

陣痛開始のメカニズム

陣痛がいつ起こるかは、胎盤内にあるホルモンが決めるらしいということが最近分かってきました。 胎盤内には収縮を抑制している物質があるのですが、 赤ちゃんがちゃんと成熟するころになると、 それを乗り越えてまで子宮を収縮させる新たな物質が出てくるらしいのです。 こうしたお産が始まるメカニズムが詳しく解明されれば、 早産の予防も可能になりますが、まだまだ研究段階のようです。

お産の開始で陣痛は

陣痛が10分間隔といわれる始まりのころ、子宮収縮が持続している時間は30秒〜1分ぐらいです。 個人差もありますが、だいたいそれくらいからスタートします。 陣痛に気づくか心配される方もいますが、これだけは悩まなくていい。絶対に分かります。 痛みの強さや場所は個人差があり、おなかの痛みや腰の重さを訴える人、 おしりや膣の奥が痛いという人などさまざまです。 感覚として分かる特徴は、とにかく「それまでとはまったく違うおなかの張り」とでもいいましょうか。 例えば、それまでの張りは、チリチリとした不定期な痛みで、横になって休んだりすると治まったはずです。 でも本物の陣痛は一定の周期で来ますし、赤ちゃんを押し出すためのものですから、 ある程度の強さがあるのです。

お産の始まり

10分間隔で規則的に子宮の収縮が来るようになったとき、 または、1時間に6回の子宮収縮があるようになったとき

収縮が始まった時点から次の収縮が始まるまでの時間を計ります。 次の収縮が始まるまでの、いわゆる「お休み時間」を計るのではないですね。 ちょっと間違えやすいので、覚えておきましょう。

病院に電話を入れるとき伝えるべきこと

1.氏名

2.予定日

3.初産か経産婦か

4.お産の微候

陣痛の有無/陣痛のある場合は
・何分間隔か
・そのうち痛みは何秒くせらい続くか
・どれくらい強く感じるか

破水の有無/破水している場合は
・破水した時間
・破水の量

おしるし(血性分泌物)の有無
・異常な出血はないか

破水から始まるお産

破水とは

出産の際、赤ちゃんを包んでいる卵膜が破れ、中の羊水が出てくることを破水といいます。 正常な破水ならば、陣痛が始まってから、子宮口が全開した時点で起こります。

陣痛開始前の破水は、ちょっと心配

破水してそのままほうっておくと、赤ちゃんが細菌感染してしまう恐れがあります。 これは無菌状態だった子宮に、お母さんの膣を介してバイ菌が入ってしまうからです。 また、破水するとほどなく陣痛が始まることが多いので、早産の時期は心配です。 それから子宮内の羊水が少なくなることで臍帯が圧迫され、赤ちゃんの血液の流れが悪くなることが考えられます。 いずれにしてもなるべく早い受診が必要でしょう。 ただし、一番恐いのは、逆子の状態で破水した場合。 へその緒が先に出てきてしまうと、赤ちゃんの体と産道にはさまれ圧迫されて、 とても危険な状態になってしまいます。 この場合は救急車を呼んで急いで病院に行ってほしいのです。 それ以外の破水では通常、救急車を呼ぶほどの緊急性はありません。

ドバッと出ることも チョロチョロのことも

流れ出る羊水の量は、破れた位置などによって変わってきます。 子宮の下の方が破れた場合は、かなり大量の羊水がドバーッと出てくるので、 普通の生理用ナプキンでは追いつかないでしょうね。 ナイト用を重ねたり、赤ちゃんのための紙おむつやバスタオルを当ててください。 一方、「高位破水」といって、子宮の上の方が破れてしまったときは、 チョロチョロとしか出てこないこともあります。 赤ちゃんの頭がスポッと蓋の役割をしている場合も、あまり一気には出てきません。 こういう場合は、おしっこやおりものと区別が付かないこともあるかもしれないので、 「アレ?」と思ったら病院に連絡してください。

破水したら慌てず行動

破水をしたら、入浴をしてはいけません。 これは雑菌からの感染を防ぐためなので、シャワーもできれば浴びないほうがいい。 すぐに病院に連絡し、清潔なパットを当てて、なるべく早く病院へ向かうことです。 体を起こすとどんどん出てくるので、車中では体を横にしておくといいでしょう。

陣痛前の破水は防ぎたいけど

正期産の時期に入って破水から麻植産が始まる人は、10人に2〜3人だといわれています。 決して少なくないことですし、そんなに怖がって神経質になる必要はありません。 でも先に破水してしまう原因は、赤ちゃんを包む膜が感染によって 弱くなることが多いですから、普段からおりものに気をつけ、 しっかり体調管理して免疫力を高めておくことで、ある程度は予防できると言えるでしょう。

おしるし

おしるしとは

お産が近づき子宮口が開いてくると、子宮の内膜と卵膜の間にズレができます。 そのズレで毛細血管が破れ、粘膜と混じって出てくる少量の出血のことを「おしるし」と呼びます。 量は5ccから10cc、痛みはありません。お産が近いという目安ではありますが、全員にあるものではありません。

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