妊娠中・外見の変化

妊娠中の目に見える変化

体型・体重

妊娠後期は、急激な体重増加やむくみが起きやすい時期

妊娠中に体重が増える原因には、ホルモンの影響で脂肪が付きやすくなる、 血液量がそれまでの1.3〜1.4に増えることなどが上げられますが、 週数うが進むにつれ、赤ちゃんとそれを取り巻く羊水や子宮の重量も追加されます。 特に赤ちゃんの体重は、一般的に、妊娠31週で約1500g、妊娠40週で約3000gと推定され、 妊娠後期になってグンと増えていることが分かります。

それ以外にも、お産直前にはお母さんの体で多くの変化が起こります。大きな子宮に圧迫されて下半身の血液循環が悪くなるため、 血液中の水分が血管外に出て行こうと働き、むくみが起きやすくなったり、ホルモンの働きによって、 子宮や産道がいつお産が始まってもおかしくない状態になってきます。体重・体型だけでなく、お母さんや赤ちゃんの変化、 お産の始まりの兆候をこまめにチェックし 、必要なときにすぐ対応するために、妊娠10ヶ月になると健診が1週間に1度に増えるのです。

最もおなかが大きくなるお産直前は、腰痛も起こりやすくなる

おなかが大きくなると、上体を少し反らせ、後ろに重心をかける姿勢でいることが多くなります。 いすや洋式トイレの普及により、昔より背筋力が失われている、といわれる現代では、 背中の筋肉が緊張しっぱなしの状態でいると、腰痛、背筋痛、ふくらはぎのつりなどが起こりやすくなります。

おなかが最も大きくなるお産直前の時期には、この症状もピークに達します。 緩和方法としては、時々、楽な姿勢で横になる、水泳、軽い散歩をする、マッサージ、湿布、 入浴などを無理のない程度にするとよいでしょう。 血行を良くし、筋肉の緊張をほぐすことで、少しは楽になるようです。 妊娠中に起こりやすい、大きなおなかによる姿勢の変化が原因である腰痛のほとんどは、 出産が終われば解消されるでしょう。

妊娠中の体重増加を100とすると、分娩直後の減り分は約「38」

産後の体重の戻りに関しては、いくつかの統計データーがあります。それによると、妊娠し中の体重増加を100とすると、 お産直前の数日間に8減り、分娩直後で38減、産後の10日間で17減、その後の5週間で5減るとされています。 そうなると、産後7〜8週(2ヶ月)の段階で、まだ32残ることになり、仮に妊娠中に体重が10kg増えたとすれば、 約3kgほど残っていることになります。その後は、その人の努力次第と言うことでしょう。

もちろん、産後の体重の戻り方には個人差があり、母乳をあげている人はもっと早く戻ることもあるようです。 一般的には、産後6ヶ月間で元の体重に戻すのが理想的と言われています。

「体重は戻っても、体形が戻らない」人も。戻すには妊娠中に体重を諷しすぎないこと

前に述べたように、妊娠中には、血液や胎児、子宮や羊水など、妊娠・出産に必要な体重増加があります。 妊娠中に本当に必要不可欠分だけしか増えなかった人は、産後、体重も体形も戻るはずでしょう。 しかし、必要以上に増えた分は、そのほとんどが、「脂肪」として、産後もお母さんの体のどこかに残ってしまいます。 体重だけではなく体形も戻すためには、妊娠中に余計な体重増加をしないことです。そのためには、食生活に十分気をつけ、 無理をしない程度に体を動かすなどして、生活のリズムを作りましょう。

妊娠・出産で歯のトラブルは増える

妊娠中や授乳期にはお母さんの体のカルシウムが赤ちゃんに取られ、歯が弱くなると言われますが、 妊娠中に歯のトラブルが増える原因はほかにもあります。 ホルモンの影響で口内の分泌物が増え、歯周病菌や虫歯菌が繁殖しやすい環境になるのです。 加えて妊娠初期は、つわりなどで歯のお手入れがおろそかになり、口内が不潔になりがちです。 その結果、虫歯や歯周病菌が増えるのです。また、血液循環が悪くなるので、歯ぐきにうっ血がおこりやすくなり、 歯槽膿漏になることも。お産の直前にそれらの症状が悪化することはないでしょうが、 気になる場合は、早めに対処しておきましょう。

お産直前に歯が痛みだしたときは、根治術より応急処置が一般的

お産の直前になって、急に歯が痛みだす、ということもまったく起こらないとは言えませんね。 歯科での治療は仰向けにならないとできないために、あまりおなかが大きくなってからだと、 大きい子宮に背骨の脇を走る大静脈が圧迫されることで「仰臥位低血圧症候群」という ショック症状を起こす危険性があります。また、完治しないうちに出産を迎え、 治療が中断される可能性もあるため、お産直前の場合は、ほとんどが応急的な処置だけで、 産後、本格的な治療をすることが多いようです。安定期に入ったころ、一度歯科を受診しておくといいでしょう。

妊娠線

急におなかが大きくなるお産直前に出現することも!

妊娠線とは、皮下脂肪が急激に増加することで皮下の組織が急激にぴっと引き伸ばされ、 断裂を起こしてできた線のことです。一般的に、おなかが大きくなる妊娠8ヶ月ごろから出やすくなりますが、 最もおなかが大きくなるのは臨月なので、お産直前になって出る人もいます。 出やすい場所は、おなか、太もも、乳房、おしりなど、妊娠によって脂肪が付きやすい箇所。 妊娠線のいちばんの予防策は、急激に体重を増やさないことですが、皮膚が乾燥していると、余計に断裂が起こりやすくなるので 皮下まで浸透するような潤滑剤、保湿剤などのクリーム等を使用してもいいでしょう。

消えないけれど、産後3〜4ヶ月すれば薄くなってくる

できたばかりの妊娠線は、皮下の血管が透けて見え、赤い色をしています。 お産直前にできた妊娠線なら、お産直後には、まだ生々しく赤い線が残っているはずです。 一度裂けてしまった皮下組織は元に戻らないため、いったんできてしまった妊娠線は、 完全に消えることはありません。 しかし、できてから、3〜4ヶ月たつと、かなり白っぽく、薄くなってきます。 クリームなどを塗っとて努力すれば、産後3ヶ月ごろには、かなり薄くなってきますので、 目立たなくなってくるでしょう。

お産が終われば元に戻る肌の上体。できてしまったシミも薄くなる

妊娠すると、ホルモンの影響により色素沈着を起こしやすくなるので、 シミやソバカスが出やすくなったり、もともとあった人がさらに悪化するということは あり得ることでしょう。まだ、肌に潤いがなくなって、カサカサしがちになったり、かゆみが出たり、 皮膚が敏感んなり、それまで使用していた化粧品が合わなくなることもあります。

対策としては、妊娠中の自分に合った化粧水やクリームがあれば使用し、 お肌に潤いをあたえることと、内側から栄養分を補給することです。 またビタミンCを中心としたビタミン類を豊富に取ることも大切です。 出産間近になって、症状が急激に悪化することはなく、産後、ホルモンの状態が戻れば、 症状の多くは改善されるでしょう。

おなかの周りの濃くなった体毛も、お産が終われば元に戻る

妊娠すると、黄体ホルモンを中心に、さまざまなホルモンが分泌されるので、 その影響で体毛が濃くなったり薄くなったりする人がいます。 濃くなる場合は、特におなか周りやすねが目立つようです。 これは妊娠による変化ですから、お産直前になつて、急激な変化が生じることはほとんどありません。 産後は、胎盤が出た時点で、それまで多く分泌されていた黄体ホルモンの値は急激に落ち、 ほかのホルモンの値も少しずつ妊娠前の状態に戻るため、 体毛の濃さ、薄さもほとんどのケースが元に戻ります。

おっぱい

授乳のための準備は妊娠中から。お産直前直後は、乳房も大きく変化

妊娠中は、ホルモンの働きでおっぱいにみ脂肪がつきやすくなることと、 妊娠が進むにつれ、産後の授乳のために乳腺が発達してくるため、 お産間近になると、お母さんの乳房が大きくなってきます。 さらに、産後になれば、乳房内で母乳を出そうという働きが活発になるので、 乳房はさらに大きくなります。

このように、妊娠中から・出産前後には、おっぱいの内部で活発な変化が起こりますが、 おっぱいは、外部からの「吸われる刺激」によっても、さらに多くの母乳を出そうと働きます。 ですから産後1ヶ月ぐらいの間、赤ちゃんにたくさん吸われることで、お母さんのおっぱいはより大きくなり、 より母乳が出るようになっていくでしょう。

乳輪が黒ずむ人は多い。産後、母乳をあげることで薄くなる人も

お肌の項目で触れたように、妊娠するとホルモンの影響で皮膚内のメラニン色素が増え、 色素沈着を起こしやすくなるため、乳輪が黒ずんでくる人も多いようです。 産後は少しずつ色が薄くなることもありますが、完全に元の色に戻ることは少ないでしょう。 個人差があることですが、経産婦さんと初産婦さんのおっぱいでは、乳輪の色が違うことが多いようです。 また、乳輪の色に関しては、母乳をあげる、あげないで違いがあるようで、母乳をあげている人は、 黒ずんでいた乳輪が薄いきれいなピンク色になることが多いようです。

髪の毛

妊娠中の頭皮は中年化している。血行が悪くなって、抜け毛が増える

体毛が濃くなる人、薄くなる人がいるように、髪の毛にも 変化が生じることがあり、抜け毛が目立つようになる人もいます。 これは、一つはホルモンの影響によって起こります。また、血行が悪くなったり、 頭の皮脂の分泌が盛んになり、毛根が脂っこくなったり、皮脂腺が詰まることによって、 妊娠中の女性の頭は、中年男性に似たような状態になっていると言えます。 こうした頭皮の状態の変化によって、髪の毛が抜けやすくなるのです。

お産直前に症状が悪化することはほとんどなく、産後、ホルモンのバランスが戻れば、 髪の毛の状態も元に戻るケースがほんどです。

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